イタリアでは、北アフリカなどから地中海を渡って密航する移民や難民があとを絶たず、IOM=国際移住機関によりますと、去年イタリアに渡った人はおよそ15万人に上ります。

移民などの密入国対策を優先課題とするイタリアのメローニ政権は去年、移民などの一時的な収容施設をアドリア海の対岸にあるアルバニアに建設することで政府間で合意し、16日、施設での受け入れが始まりました。

イタリア政府によりますと、建設されたのは難民申請に関わる手続きなどを行う施設と、一時的な収容施設の2つで、運営費用はイタリア側が負担します。

施設では移民などを最大で3000人まで収容する計画ですが、子どもや妊婦などは収容の対象外だとしています。

メローニ首相は、EU=ヨーロッパ連合の域内での保護を求めて密航する人が相次ぐ中、EUに加盟していないアルバニアに施設を作ることで、密航を抑止できるとする考えを示し、移民や難民の受け入れが課題となっているほかのEU加盟国にとっても参考になりうるとしています。

これに対して人権団体からは、移民や難民の権利が十分に守られる保障がないなどと懸念の声が上がっています。

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