【NQNニューヨーク=横内理恵】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸した。前日比83ドル57セント(0.19%)高の4万2208ドル22セントで終え、連日で最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを続け、米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が引き続き相場を支えた。
同日発表の9月の米消費者信頼感指数が98.7と8月(105.6)から低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(104.0)を下回った。消費減速への懸念が相場の重荷となる場面があったが、「FRBが速いペースで利下げを続けるとの見方が次第に強まった」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)という。
米短期金利先物市場では11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げを織り込む確率が前日の5割超から6割弱に上昇した。利下げ期待が強まり、米長期金利や金融政策の影響を受けやすい2年債利回りは低下(債券価格は上昇)した。
中国当局が24日に追加の金融緩和策や株式・不動産市場の支援策を発表した。アジアや欧州の主要な株式相場が上昇し、投資家が運用リスクを取りやすい地合いとなったことも米国株の買いを誘った。
一方、ダウ平均の上値は重く、下げる場面も多かった。米司法省が米デビットカード市場での競争を阻害したとして24日に提訴したビザが5%あまり下げ、指数の重荷となった。ダウ平均は高値更新が続いており、過熱感や高値警戒感から主力株の一角には利益確定売りも出た。
そのほかの個別銘柄ではキャタピラーやダウが上昇。中国の景気刺激策を受け、資源価格上昇への期待から買いが入った。アナリストが投資判断を引き上げたセールスフォースも高い。一方、マイクロソフトやアムジェンが売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前日比100.251ポイント(0.55%)高の1万8074.521で終えた。アナリストが人工知能(AI)向け新製品「ブラックウェル」への強気な見方などを示したエヌビディアの上昇が目立った。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は続伸した。前日比14.36ポイント(0.25%)高の5732.93で終え、連日で最高値を更新した。
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