イスラエル軍は24日もレバノン南部でイスラム組織ハマスに連帯するヒズボラの武器庫などへの空爆を続けているほか、首都ベイルートでも空爆を行い、ヒズボラのロケット部隊の司令官を殺害したと発表しました。

レバノンの保健省によりますとこの攻撃で6人が死亡したということです。

23日以降のイスラエル軍の攻撃による死者は子ども50人、女性94人を含むあわせて558人に上ったとしていて、犠牲者が増え続けています。

また、攻撃を逃れようと南部からは多くの市民がベイルートなどへの避難を余儀なくされ、レバノン政府が学校を避難所として開放するなど対応に追われていて、混乱が広がっています。

一方、ヒズボラも24日未明からイスラエル北部にある軍用空港などへの攻撃を行っていて、イスラエルメディアは、これまでに220発のロケット弾が発射されたとしています。

イスラエルのネタニヤフ首相は24日、「引き続きヒズボラへの攻撃を続ける」などと述べ、強硬姿勢を崩しておらず、双方の間で攻撃の応酬がさらに激化することが懸念されます。

レバノン政府は公立学校を避難所として開放など対応追われる

23日から続いているイスラエル軍によるレバノン南部への大規模な空爆を受けて多くの市民が避難を余儀なくされていて、レバノン政府は公立学校を避難所として開放するなどして、対応に追われています。

このうち、首都ベイルート郊外の専門学校には、24日、イスラエル軍の攻撃から逃れてきた家族連れなど、およそ1000人が避難してきていました。

南部からベイルートなどに向かう道路は避難する市民の車で大混雑していて、通常2時間程度の道のりが16時間以上かかった人もいたということです。

また、避難してきた多くの市民は必要最低限の荷物しか持ってきておらず、薬が必要な高齢者や、子どものミルクやおむつなどを必要としている家族も多く、支援の必要性を訴えていました。

避難してきた男性は「きのうは本当に大変で、避難する場所もなく道路で寝た。戦闘がいつ終わるのか不安に感じる。一刻も早く終わってほしい」と話していました。

また、別の男性は「民間人に対しても空爆が行われていた。避難の最中、目の前の道路にもミサイル3発が着弾した。私も怖かったし、孫たちも怖がっていた」と話していました。

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