【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(8月7日の動き)

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ロシア国防省“西部クルスク州内にウクライナ軍が攻撃”発表

ロシア国防省は6日、ウクライナと国境を接するロシア西部のクルスク州内にウクライナ軍が攻撃してきたと発表しました。

ロシアのメディアは7日、当局の話として、ロシア側の住民5人が死亡し、24人がけがをしたと伝えています。

プーチン大統領は7日、政権幹部との会合の中で「ウクライナの政権が新たな大規模な挑発に乗りだした」などと批判した上で、住民の支援を行うよう指示しました。

その後、プーチン大統領はベロウソフ国防相やFSB=連邦保安庁のボルトニコフ長官など安全保障の主要幹部を招集しました。

この中で、ゲラシモフ参謀総長が状況を報告し「ウクライナ軍の1000人規模の部隊がクルスク州の一部を占拠する目的で攻撃を開始した」と述べました。

その上でゲラシモフ氏は、ウクライナ側の兵士らを殺害するなど進軍は阻止していると強調する一方、戦闘は続いているとしていて、プーチン政権は今後の対応を検討しているとみられます。

今回の攻撃についてウクライナ軍からは正式な発表は出ていません。

ウクライナと国境を接するロシアの地域ではこれまでも西部のベルゴロド州やクルスク州でウクライナ側からの越境攻撃とみられる動きが起きています。

ロシア新興財閥“企業は経済制裁に適応も一刻も早い停戦必要”

ロシアのプーチン政権に近いとされる新興財閥の1人が、7日、都内でNHKの単独インタビューに応じました。

インタビューに応じたのはロシアの新興財閥、いわゆる「オリガルヒ」の1人、オレグ・デリパスカ氏で、世界有数のアルミニウム会社を設立したことで知られ、国際的なビジネスの会合に出席するため日本を訪れています。

自身も欧米の経済制裁の対象となっているデリパスカ氏は、インタビューで、欧米がロシアに科した制裁で日本などへのアルミの輸出が激減したと明らかにした上で、「制裁はつらい。大きな制約で、ロシアにとっては新しい取引先を見つけなければならない」と述べました。

一方で、制裁について「驚くべきことに民間の企業は切り抜けた」と述べ、ロシアの企業は適応しているとして、ロシア政府の方針を変えることにはつながらないと強調しました。

デリパスカ氏はおととし侵攻が始まった直後に、自身のSNSに「平和は極めて重要だ」と投稿し、プーチン政権を批判したと受け止められましたが、今回のインタビューでも侵攻について「毎日数百人が命を落とし、双方とも前進は見込めない。この戦争に勝者がいないのは明らかだ」と述べ、改めて一刻も早い停戦が必要だという見方を示しました。

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