WHOは専門家による緊急会合を開く=AP

【ジュネーブ、ワシントン=共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は7日、アフリカのコンゴ(旧ザイール)を中心にエムポックス(サル痘)が拡大し、アフリカの外に広がる恐れがあるとして、専門家による緊急委員会を早期に開催すると表明した。「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかを検討する。

テドロス氏によると、コンゴでは今年に入り1万4千件以上の感染例が報告され、死者数は511人に上った。7月には新たにブルンジやケニア、ルワンダ、ウガンダの近隣4カ国で感染例または感染が疑われる例が報告された。2022年から世界に広がったウイルスより重症度が高い新たなタイプのウイルスも検出されているという。

テドロス氏は記者会見で「感染を止めるには地域のコミュニティーを中心とした包括的対応が必要だ」と述べ、政府や関係機関の協力を訴えた。

WHOは22年7月、エムポックスがアフリカ中西部から欧米などに拡大したことを受け緊急事態を宣言。その後新規感染が減少し、23年5月に緊急事態を終了させた。

日本では23年1〜4月に感染者が計100人を超えて急増。同11月には1人が死亡した。厚生労働省によると、今年7月下旬までに計約10件の感染例が報告されている。

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