OICは中東やアフリカ、アジアなどのイスラム圏の57の国や地域が加盟する組織で、ハマスのハニーヤ最高幹部が7月に訪問先のイランで殺害されたことを受けて、7日、サウジアラビア西部のジッダで外相級の緊急会合を開きました。

イラン外務省によりますと、会合でバゲリ外相代行は「イランには自衛権を行使する以外に選択肢はなく、さらなる主権侵害を防ぐための行動は適切な時期に適切な方法で行われるだろう」と述べて、イスラエルに報復する考えを改めて強調し、理解を求めました。

地元メディアなどによりますと、各国からはイスラエルへの非難とともに、紛争が地域に拡大することを懸念する声もあがったということです。

一方、イランと同様にイスラエルに報復を行う構えのレバノンのシーア派組織ヒズボラは、7日もイスラエルに対してロケット弾による攻撃を続け、これに対してイスラエル軍はヒズボラの指揮官を空爆で殺害したと発表しました。

空軍基地を視察したイスラエル軍のハレビ参謀総長も「攻撃と防衛の両面で万全の態勢が整っている。レバノンやガザ地区、そして中東のどこであっても迅速な攻撃を行うことができる」と述べるなど、緊張状態が続いています。

イスラエルの救急当局 報復想定し備え進める

イスラム組織ハマスの最高幹部が訪問先のイランで殺害され、イランなどが報復を宣言する中、イスラエルの救急当局は、報復によって多数のけが人が出る事態を想定し、備えを進めています。

このうち、ミサイル攻撃などに備え地下3階に設けられた指令室では、報復が行われた場合、直ちに駆けつける職員を待機させているということです。

また、全土に配備している370台の車両に加えて、7日は通常の2倍以上にあたるおよそ700台の車両をいつでも出動できるようスタンバイさせていました。

救急当局では、去年10月にハマスとの戦闘が始まって以来、救急車など500台の車両を新たに購入し、体制を強化してきたということです。

救急当局の担当者は「ヒズボラやイランからの攻撃を懸念していて、高い警戒レベルで備えている」と話していました。

このほか、輸血用の血液を準備している部署では、およそ1万回分の血液を用意しているほか、さらに1日で5000回分の血液を新たに確保できる体制を整えています。

担当者は「備えはできているが、輸血は病気の人や出産の際に必要とする女性のためのもので、けがをした兵士のためであってほしくない。平和であってほしい」と話していました。

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