東京ガスは6日、浮体式洋上風力発電事業に2024年中にも参画すると発表した。ポルトガルで浮体式洋上風力発電を稼働するウインドプラス社の株式を約2割取得する。出資額は非開示。東ガスは将来的に日本で浮体式洋上風力を商用化する目標に向け、出資を通じて運用ノウハウを習得する。
洋上風力の建設や運営を手がけるスペインのオーシャン・ウインズと、海上で風車を支える浮体基礎の技術を持つ米国のプリンシプル・パワーからウインドプラスの株式を取得する。
東ガスは40年に国内での電力販売量の5割を再生可能エネルギーや非化石証書を使った電力にする目標を掲げている。今後、国内外で浮体式洋上風力事業を手がける構想だ。ウインドプラスの浮体式洋上風力の稼働データなどを取得し、将来的に発電効率がいい浮体基礎の設計や運営手法の採用などにいかす。
ウインドプラスの浮体式洋上風力は世界でも数件しかない1万キロワット級の大型風車を搭載して商用運転している。同社の総事業費は20年時点で1億2000万ユーロ(約190億円)だ。構造的な安定性に優れた浮体基礎システムを採用している。
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