日本製鉄は去年12月、USスチールを買収することで両社の間で合意しましたが、鉄鋼業界の労働組合が反対し、バイデン大統領とトランプ前大統領が組合側に寄り添う発言をするなど、ことし11月の大統領選挙に向けた思惑が絡む状況となっています。

この買収計画について、日本製鉄の森副会長は1日の決算会見で、実現に向けてトランプ政権で国務長官を務めたマイク・ポンペイオ氏をアドバイザーとして招くとともに、現地で従業員などとの対話を重ねていると説明しました。

アメリカ大統領選挙をめぐってはバイデン大統領が選挙戦から撤退し、ハリス副大統領が後継候補となる見通しですが、森副会長は「ポンペイオ氏は民主党、共和党問わず、尊敬されていて、共和党対策だけではなく両方に通じる強いアドバイザーだ。成長を目指して投資をしていくということで、どちらが大統領になってもこのディールの良さは理解してもらえる」と述べ、活動に期待を示しました。

そのうえで、買収の実現に向けて、引き続き、現地での対話などに力を入れる考えを示しました。

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