各社ともにエアコン販売が大きく伸びた(東京都千代田区のビックカメラ有楽町店)

家電量販大手5社の6月の売上高(全店ベース)が8日出そろい、ヤマダホールディングス(HD)など全社が増収となった。全国的な猛暑でエアコンが好調だった。高級機種の販売が伸びたほか、客数が増える休日が前年同月より2日多かったことも影響した。

上げ幅が最も大きかったのはエディオンで、18%の増収だった。エアコンが27%と大きく伸びたほか、洗濯機(9%増)も健闘した。ビックカメラ(13%増)やヤマダHD(11%増)、ケーズHD(同)など4社が2桁増収だったほか、上新電機も9%増と堅調だった。家電は巣ごもり需要の反動減に苦しんできたが、「エアコンを中心に、全般的に回復しつつある」(エディオンの担当者)という。

苦戦が続いていたテレビもエディオンが16%増、上新電機も12%増と復調した。上新電機では50型以上の大型や有機ELの上位機種が売れた。26日にはパリ五輪が開幕する。「競技を大画面で見たい人の需要も影響しているのではないか」(上新電機)など、五輪効果を指摘する声もあった。

新型コロナウイルス禍の特需の反動を受けてきたパソコンも回復の兆しがある。ビックカメラではパソコン類の販売が20%伸びた。買い替え需要が出ているほか、人工知能(AI)を搭載したパソコンの品ぞろえが増え、購買単価が上がっている。

ゲーム関連は各社ともに低調だった。発売8年目に入った任天堂の主力機「ニンテンドースイッチ」の販売が減速しているほか、2023年6月にスクウェア・エニックスの人気シリーズ「ファイナルファンタジー」の最新作が発売され、ヒットした反動も受けた。

(平嶋健人)

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