国債は売られると価格が下がって、金利が上昇するという関係にあります。

11日の債券市場では日本国債を売る動きが強まり、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りが午後の取り引きで、0.860%まで上昇しました。

去年11月以来、およそ5か月ぶりの水準です。

背景には、
▽日銀が3月にマイナス金利政策を解除し、次の利上げが年内に行われるのではないかという観測が出ていることに加え
▽アメリカで10日に発表された消費者物価指数の内容から、FRB=連邦準備制度理事会が早期に利下げするとの観測が後退し、アメリカの長期金利が上昇したことがあります。

市場関係者は「アメリカではこのところ、堅調な経済指標の発表が相次ぎ、インフレの沈静化に時間がかかるという見方が強まっていて、ことし6月に利下げが行われるとの観測が後退している。10日には、アメリカの長期金利が一時、5か月ぶりの水準まで上昇していて、日本の長期金利も、この流れを受けて上昇している」と話しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。