繊維商社のタキヒヨーが15日発表した2024年2月期の連結最終損益は、7億6900万円の黒字(前の期は2億8200万円の赤字)だった。4期ぶりに黒字転換した。売上高よりも利益を重視する姿勢を明確にして利益率が上がったほか、前の期に実施した希望退職や海外拠点の統廃合による固定費削減の効果が出た。

売上高は前の期比7%減の577億円、営業利益は7.5倍の7億800万円だった。

同日、2025年2月期通期の連結純利益が前期比17%減の6億4000万円になるとの見通しを発表した。前期に計上した香港の事業所売却益の反動が出る。滝一夫社長は記者会見で「トップを上げるよりも黒字体質化をまず大事にする」と話し、収益化の遅れている事業は撤退や改革を検討するとした。

売上高は1%増の582億円、営業利益は6%増の7億5000万円を見込む。人件費の増加や円安の進行でコストの上昇が想定されることに加え、足元では気温が上がらず春物衣類の出だしが前年比で鈍ったことから、ともに微増の予想とした。年間配当は前期から5円積み増し、30円を予定する。

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