長年未解決だった事件は町の風景や住民の表情を変えた。兵庫県たつの市の路上で2006年、学習塾帰りの小学4年女児が刃物で襲われ重傷を負った事件で、発生から18年を経た7日、別の女児殺人事件で服役していた男が殺人未遂容疑で逮捕された。近隣住民らは「早く事件の真相を知りたい」と沈痛な表情で語った。
事件当時、たつの市教育長だった苅尾昌典さん(80)は当日夕、学校から「児童が刺された」との連絡を受け、事件の経過と対応をホワイトボードに急いでまとめた。「事件後、登下校を見守る文化ができた」と述懐した。
逮捕された勝田州彦容疑者(45)は岡山県津山市で04年に小学3年女児を刺殺したとして無期懲役判決を受け服役中で、07年に兵庫県加古川市の小学2年女児が刺殺された事件への関与も示唆した。
たつの市の事件現場付近に住む男性(74)は長期化する捜査に住民の不安が広がり続けたという。「不審な人がいると裏でこそこそ言い合ったり、住民同士で陰口をたたいたり、疑心暗鬼に陥った」と声を落とした。
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