自動車が突然故障し、あわててインターネットで検索した「格安料金」をうたうロードサービスを依頼したら、想定外の高額請求をされた――。
そんな相談が、兵庫県立消費生活総合センター(神戸市中央区)でここ数年、若年層を中心に増加している。車で出かける機会が増える、秋の行楽シーズン。センターは「格安をうたうネットの情報をうのみにしないで」と注意を呼びかける。
センターによると、4~7月に受けたロードサービスの高額請求にまつわる相談は36件(前年同期比1.6倍)。
「バッテリー上がり」で修理を依頼し、高額を請求されたという相談が最多で、他に「タイヤのパンク」や「脱輪」に関係するトラブルも多数寄せられているという。
契約者の約6割はインターネットでの検索に慣れている20~30代。学生の被害も目立つという。
実際にセンターに寄せられた相談の中には、バッテリーが上がり「基本料金1980円~」とネット上に書いてあったロードサービスに依頼したところ、最終的に約26万円の高額請求をされた例もあるという。
日本自動車連盟(JAF)のホームページによると、昼間に一般道でバッテリーが上がった場合の作業料金は2万1700円(JAF会員は無料)で、タイヤのパンクや故障車の牽引(けんいん)も2万5千~3万円程度。
センターの担当者は「緊急トラブルで焦っていると、高額でも払ってしまうことが多い」という。加入している自動車保険でロードサービスが使えるかどうかなど、「まずは保険会社に電話して確認を」と呼びかける。
勧誘方法や契約内容によってはクーリングオフが適用できる場合もある。相談は消費者ホットライン「188(いやや)」まで。(宮坂奈津)
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