16日、横浜市青葉区の住宅で、この家に住む後藤寛治さん(75)が粘着テープで手足を縛られた状態で死亡しているのが見つかり、警察は殺人事件として捜査しています。
これまでの調べで、現場の住宅は室内が荒らされるなど物色された形跡があったほか、複数の人物が土足で入り込んだ跡が見つかっていて警察は、強盗目的のグループが押し入った疑いがあるとみて、闇バイトを実行役にした一連の事件との関連についても調べています。
一方、現場周辺では「水道を調べたい」などと住宅を訪ねる不審な人物が1か月ほど前から数日前まで相次いで目撃されていたことが、付近の住民への取材で分かりました。
このうち数日前に現れた人物はスーツ姿で「近くで工事をしているが、あなたの家で水道漏れがないか、点検する」などと言い、断るとそのまま帰ったということです。
さらに、別の住民によりますと、ことしに入ってから「家の屋根が浮いた状態になっているのを調べたい」などと言って住宅にあがろうとする人物が複数回、訪ねてきたということです。
警察は事件と関連がないか調べることにしています。
近くに住む人「事件の2、3日前にスーツ姿の人物」
現場近くに住む80代の男性は「事件が発覚する2、3日前にスーツ姿の人物が自宅を訪れ、『近くで工事をしているが、お宅の家は古いから水道漏れがあるのではないか。点検する』などと言ってきた。不審に思って断ったらそのまま帰って行った。この話は警察にも伝えた」と話していました。
近くに住む人「約1か月前に水道業者名乗る男性」
現場近くに住む70代の男性は「1か月くらい前には、水道業者を名乗る20代くらいの男性が自宅を訪れ、『修理が必要だ。家の中に入れてほしい』などと言われて入れてしまったが、家の中を探るように見ていたので怪しいと思い断った。近所の家にも『漏水している』などと言って訪ねる人物がいたと聞いている」と話していました。
近くに住む人「ことし3回 作業着の男性が訪問」
死亡した後藤寛治さんと知り合いだという、近くに住む60代の男性は「ことしに入って3回、『近くで工事をしている』と言って、作業着を着た20代くらいの男性が訪ねてきた。『お宅の屋根を見たら浮いている』と3回とも同じことばを言っていたがみんな違う人だった」と話していました。
警視庁と埼玉 神奈川 千葉の県警 合同捜査本部設置へ
捜査関係者によりますと、首都圏で相次いでいる闇バイトを実行役にした一連の事件について、警視庁と埼玉、神奈川、千葉の3県の警察は、18日にも合同捜査本部を設置するということです。
実行役などから押収したスマートフォンは警視庁で一括して解析し、指示役の特定を進めることにしています。
1都3県で強盗事件相次ぐ 関連捜査
東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県ではことし8月以降、住宅や店舗を狙った強盗事件などが少なくとも12件相次いでいて、警察は関連を捜査しています。
このうち8月29日から10月1日にかけて発生した7件の事件では、これまでに実行役や見張り役らおよそ20人が逮捕されていますが、実行役の供述などからそのほとんどがSNSの「闇バイト」で集められ「指示役」から指示を受けていたとみられています。
また、一連の事件では、指示役が使っていた秘匿性の高い通信アプリのアカウントが一部重複していることがわかっています。
また、7件のほかにも
▽9月26日から10月17日までに千葉県内で起きた4件の事件や
▽10月16日、横浜市の住宅で高齢男性が死亡しているのが見つかった事件では
闇バイトを実行役にした一連の事件と手口が似ていることなどから警察は関連がないか捜査しています。
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