このほど防衛省が公表した「人的基盤の抜本的強化」についての資料によると、2023年度の自衛官などの採用数は9959人。計画数は1万9598人で、達成率は過去最低の51%だった。22年度の実績は66%。防衛力強化の方針を受けて計画数を増やしたものの、実際の採用は前年(1万1758人)より1800人近くも減少した。

採用区分別の内訳をみると、所要の教育を経て3カ月後に2等陸・海・空士(任期制自衛官)に任官する「自衛官候補生」は達成率30%。1万628人の計画数に対し、3221人(うち女性540人)しか採用できなかった。陸・海・空曹自衛官を養成する「一般曹候補生」の達成率は69%で、計画数7230人のうち4969人を採用した。

2023年度版「防衛白書」によると、23年3月末の自衛隊の定員は陸自15万500人、海自4万5293人、空自4万6994人、統合幕僚幹部など4367人の合計24万7154人。この定員は過去10年間、ほとんど変わっていない。現員は22万7843人で、充足率は92.2%。

現員22万7843人の階級別内訳は、3尉以上の「幹部」が4万3166人(全体の19%)、「准尉」が4677人(同2%)、「曹」が13万8900人(同61%)、「士」が4万1100人(同18%)となっている。幹部と准尉、曹は充足率が90%を超えているのに対し、士は75.6%にとどまっている。

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