被災住民らの入居準備が進む、石川県穴水町の下唐川地区に完成した「ふるさと回帰型」と呼ばれる木造の仮設住宅(18日)=共同

石川県穴水町の下唐川地区で、仮設住宅の2年間の入居期間終了後も有償貸与や譲渡が可能で、そのまま住み続けられる木造の仮設住宅6戸が完成し、19日までに報道陣に公開された。自宅のある集落内に建てられる「ふるさと回帰型」と呼ばれる。

完成は県内で初めて。同日から、避難所や、被災した自宅で暮らしていた6世帯13人が入居する。

穴水町地域整備課によると、地震で、下唐川地区では31世帯のうち23世帯の住宅が全壊または大規模半壊と判定された。自宅再建は難しいが地元で暮らしたいとの声が寄せられており、同課の吉田信之主幹は「住民が地元を離れ、コミュニティーが失われることを危惧していた。恒久的な住まいとして活用してほしい」と話した。

妻と2人で約30平方メートルの2DKに入居する左部淳一さんは地震後、大規模半壊の自宅で暮らしている。新しい部屋に自身の布団や家具が運び込まれる様子を見ながら「入浴も食事も自由にできるようになる。2人には少し狭いかもしれないが、ずっとここに住むつもり。2年後のことを考える必要がないのはよい」と語った。〔共同〕

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