警察が犯人とみて捜査していた人物の逃走を手伝ったとして、警視庁薬物銃器対策課は30日、犯人隠避の疑いで埼玉県蕨市、不動産業稲垣美恵子容疑者(77)を逮捕したと発表した。逮捕は29日付。

◆警察は家宅捜索前に合鍵の提供を受けるため大家に連絡

 逮捕容疑では、2月17日午後6時ごろ、警視庁が覚醒剤取締法違反の疑いで捜査中だった、さいたま市の50代の男=同法違反罪で起訴済み=に電話し、「あんた何やってんの、(警察から)連絡が来たよ。(薬物を)やってるなら、すぐ逃げな」と伝え、逃走させたとされる。認否は明らかにしていない。

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 同課によると、稲垣容疑者は男が住むアパートの大家だった。事件直前、捜査員が男の自宅を家宅捜索するため、稲垣容疑者に「薬物捜査をしており、合鍵を貸してほしい」と電話。同容疑者は「外出中なのでしばらく待って」と返事した上で、すぐ男に連絡していた。男は15分後、荷造りを終えてアパートから飛びだしてきたところを捜査員に取り押さえられた。  稲垣容疑者は埼玉県を中心にアパートやマンションなど約30の物件を所有。反社会的勢力の人物らに貸していたとみられ、捜査情報が同容疑者を通じて漏れているとの疑いがもたれていた。 

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