長崎県が有形文化財に指定している「観世音菩薩坐像」は、2012年に対馬市の観音寺から盗まれ、その後、韓国で見つかりました。

韓国中部にあるプソク(浮石)寺は「中世の時代に倭寇に略奪されたものだ」として仏像の所有権を主張し裁判を起こしましたが、韓国の最高裁判所は2023年10月、仏像の所有権が観音寺にあると認める判決を言い渡しました。

その後、返還に向けた目立った動きはありませんでしたが、プソク寺は取材に対し、仏像を保管する韓国政府の施設から仏像をプソク寺に一時的に移したうえで、2025年の3月以降に法要を行うことで、観音寺側から同意を得たと明らかにしました。

また、関係する宗教団体などが観音寺側に対して返還を保証する書面を提出しているということで、法要を行った後に仏像を観音寺に返還する意向です。

2025年の返還が実現すれば、仏像は13年ぶりに観音寺に戻ることになります。

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