バングラデシュでは、ことし7月から8月にかけて学生による激しい抗議デモが全国に拡大し、退陣に追い込まれたハシナ前首相は緊密な関係にあったインドに国外逃亡しました。

これについて、バングラデシュの暫定政権の外交顧問は23日、地元メディアに対し、ハシナ氏の身柄の引き渡しをインド政府に要請したと明らかにしました。

バングラデシュの裁判所は、ハシナ氏がデモ隊を武力で弾圧し、多数の死傷者を出したとして、「人道に対する罪」の疑いで逮捕状を出していて、暫定政権としてはハシナ氏の刑事責任を追及したい考えです。

一方、インドでは、政変のあと、バングラデシュで少数派のヒンドゥー教徒が迫害されているとして批判の声が高まっていて、これに対し、バングラデシュ側は事実に反すると反発し、両国の間で対立が続いています。

両国は犯罪人引き渡し条約を締結していますが、政治的な罪に関する場合は身柄の引き渡しを拒否することもでき、インド政府が要請に応じるかは不透明な情勢です。

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