この中で、岩屋外務大臣は「日中間には、さまざまな可能性とともに、数多くの課題や懸案もあるが、両国は、地域と国際社会の平和と繁栄にともに重要な責任を有している。王毅外相との会談でも率直かつ突っ込んだ意見交換を行っていきたい」と述べました。

また、5年ぶりに開催される「日中ハイレベル人的・文化交流対話」に、阿部文部科学大臣とともに出席し両国の交流促進などをめぐって意見を交わすことにしています。

日本の外務大臣の中国訪問は去年4月以来、1年8か月ぶりです。

中国外務省 報道官 岩屋外相の訪中に期待示す

中国外務省の毛寧報道官は24日の記者会見で、岩屋外務大臣が25日に中国を訪問して王毅外相と会談すると発表し、日本との関係の安定化に意欲を示しました。

毛報道官は、中国側は今回の訪問を重視し、中国の指導者との会談も行われるとしたうえで「中国は日本とともに、共通の利益に着目して対話と意思疎通を強化することを望む。実務的な協力を深めて意見の違いを適切にコントロールし、ともに努力して両国の戦略的互恵関係を全面的に推進していきたい」と期待を示しました。

日中両国は、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出を受けた中国による日本産水産物の全面的な輸入停止措置について、ことし9月に、段階的な輸入再開に向けて対応を進めていくことで合意しましたが、再開の時期は決まっていません。

毛報道官はこれについて問われると、中国も参加する形で国際的なモニタリング調査を行ったあと、科学的な根拠に基づいて段階的に輸入を再開するという従来の立場を繰り返しました。

そのうえで「一度や二度の検査結果では完全には問題を説明できないかもしれない。日本側が約束を適切に履行し、国際的なモニタリングや中国などによる独立したサンプル採取の継続的な実施を保証することが重要だ」と述べました。

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