フランスのマクロン大統領の与党連合は、2024年7月の議会下院の選挙で左派や極右政党に躍進を許し、多数派を握れないまま厳しい政権運営が続いていて、2024年だけで首相が3回交代する異例の事態となっています。

こうした中、大統領府は23日、12月に新しい首相に就任したバイル氏が率いる内閣の閣僚名簿を発表しました。

短命に終わった前の内閣と同様、少数与党である中道の政党と右派の共和党の議員が中心となっていて、主要閣僚のうちバロ外相やルタイヨー内相、ルコルニュ国防相などが留任しました。

予算案などの成立には野党の支持を得ることが必要ですが、すでに一部の左派政党は新内閣に反発し不信任決議案を提出する構えを見せているほか、極右政党の国民連合も今後の状況次第で決議案に賛成する可能性があるとしています。

複数の地元メディアは、今回の閣僚人事をめぐっては国民連合の反発で変更を余儀なくされたポストもあると伝えていて、新内閣は早くも野党の圧力にさらされています。

今後も政局の混乱が続けば、マクロン大統領のさらなる求心力の低下は避けられないとみられていて、安定した政権運営ができるのかが注目されます。

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