【ワシントン=芦塚智子】トランプ次期米大統領は12日、国家安全保障担当の大統領補佐官にマイク・ウォルツ下院議員(南部フロリダ州選出)を起用すると発表した。声明で「マイクは米国第一の外交政策の強力な擁護者で、我々の力による平和の追求の素晴らしい擁護者になる」と強調した。
ウォルツ氏は米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」出身の初の下院議員。米陸軍や州兵として27年間従事し、特殊部隊でアフガニスタンや中東、アフリカ地域に駐留した。ブッシュ政権(第43代)のホワイトハウスや国防総省で政策を助言した。
対中国強硬派で、現在の北大西洋条約機構(NATO)に批判的な立場を取る。トランプ氏はウォルツ氏について「中国やロシア、イラン、世界的なテロの脅威に関する専門家だ」と説明した。
安保担当の大統領補佐官は国家安全保障政策全般について大統領に進言するポストで、国務省や国防総省、議会などとの調整役も担う。上院による承認は不要だ。
ウォルツ氏は中国を「非常に深刻な競争相手、敵対国」と位置づける。NATO加盟国に防衛費の増額を迫る可能性がある。同盟国に防衛費拡大を迫るべきだとの見解を示している。
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