【シリコンバレー=清水孝輔】ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アームは23日、米半導体大手クアルコムとのライセンス契約を巡り、「違反を是正するか、契約を解消するよう求める正式な措置を取らざるを得なくなった」とコメントした。両社はライセンス契約で係争を抱えており、12月の審理で争う見通しだ。
アームは2022年にクアルコムを契約違反と商標権侵害で提訴した。クアルコムが買収した半導体新興の米ヌビアが持つアームのライセンスについて、同社の許可を得ずにクアルコムに移転しようとしたと主張している。
両社が法廷闘争を続けるなか、アームがクアルコムに対してライセンス契約の解消を通知したことが22日に明らかになった。60日間の猶予期間がある。クアルコムは「アームの反競争的行為は容認されない」と反発している。
クアルコムの株価は23日、米株式市場で前日の終値に比べ約4%下落した。アームの株価は同日、約7%下落した。対立が解消せずに最終的にライセンス契約の解消に至れば、両社の経営にとって打撃になる恐れがある。
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