【NQNニューヨーク=稲場三奈】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前週末比38ドル54セント安の4万3237ドル37セントで推移している。前週末に最高値を更新した後で、主力株に利益確定売りが出ている。ただ、大型ハイテク企業の四半期決算への期待は相場を下支えしている。
ダウ平均は前週末に最高値を更新し、週間では400ドルあまり上昇した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値を更新し、短期的な過熱感や高値警戒感から一部の主力株には利益確定の売りが出やすくなっている。米債券市場では長期金利が前週末終値(4.08%)より高い4.1%台前半で推移し、株式の相対的な割高感を意識した売りが出ている面もある。
一方、米経済が大幅な悪化を避けられるとの見方は相場を支えている。21日は目新しい取引材料に欠くなか、今週から本格的に始まる大型ハイテク企業の決算に注目が集まっている。週内にはテスラが2024年7〜9月期決算を発表する。市場では「力強いハイテク企業決算シーズンとなるだろう」(ウェドブッシュ証券)との声が聞かれ、人工知能(AI)の恩恵を受ける銘柄への期待が強い。
個別では、アメリカン・エキスプレスやトラベラーズ、インテルが安い。一方、シェブロンやユナイテッドヘルス・グループは上昇している。ボーイングも買われている。労働組合に対して新たな労働協約案を提示した。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。