米国防長官 イスラエル国防相に国連の部隊の安全確保を求める

アメリカ国防総省は12日、オースティン国防長官とイスラエルのガラント国防相が電話で会談したと発表しました。

この中でオースティン長官はイスラエルとレバノンの国境地帯で停戦監視にあたっている国連の平和維持部隊の国連レバノン暫定軍の拠点に対しイスラエル軍が攻撃したとの報告があるとして、深い懸念を表明したということです。

その上で国連の部隊の安全確保を強く求めるとともに、レバノンでの軍事作戦を、できるだけ早く外交的解決に転換する必要があると伝えたとしています。

レバノンで活動する国連の部隊をめぐっては戦車による攻撃などで兵士が負傷する事案が相次いでいて、国連レバノン暫定軍は12日も新たに1人が銃撃を受けてけがをしたと発表しました。

今月10日以降、レバノンでけがをした平和維持部隊の兵士は合わせて5人となります。

国連レバノン暫定軍への攻撃をめぐっては、人員を派遣しているフランス、イタリア、それにスペインの首脳が「われわれは憤りを表明する」などとイスラエルを強く非難する共同声明を出すなど、国際社会の批判や懸念が強まっています。