日本を訪れているUNMAS=国連地雷対策サービス部のアイリーン・コーン部長は10日、都内でNHKのインタビューに応じました。
UNMASはイスラエルとハマスの戦闘が始まった去年10月以降もガザ地区で活動を続け、これまでに不発弾など爆発物が残されているとされる場所、100か所以上でその危険度を評価し、住民に合わせて100万通のショートメッセージを送ったほか、ラジオを通じて周知を行いました。
ただ、コーン部長は「残念ながら戦争が始まって以来、ガザの全域に大量に存在する不発弾を処理できていない。そうした環境で移動しなくてはならない住民たちの安全が最も懸念される」と述べ、不発弾などの爆発物の処理は手つかずで、繰り返し避難を余儀なくされている住民や支援活動にあたるスタッフが危険にさらされていると指摘しました。
さらに、コーン部長は「がれきの中にどれだけの爆発物が埋まっているか分からない。復興においても爆発物への対処が広範囲にわたるだろう」と述べ、長期的な影響に懸念を示しました。
そして停戦の見通しが立たない中で、各国からの支援が十分に集められていないとして、コーン部長は「私たちの活動は小規模だが、最悪の被害を防ぐためのものだ。がれき処理や復興に向けた大きな投資の前段階となることを忘れないでほしい」と述べ、国際社会に協力を呼びかけました。
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