中国国防省は25日に訓練用の模擬弾頭を搭載したICBM=大陸間弾道ミサイル1発を発射し、太平洋の公海上に着弾させたと発表しました。

中国がICBMを海上に向けて発射したのは、1980年以来、44年ぶりとみられています。

これについて中国国防省の張暁剛報道官は26日の記者会見で、兵器の性能を検証する定例の訓練だとしたうえで、「事前に関係国に通報しており、中国軍の透明性を十分に示している」と述べました。

そして、ICBMに搭載ができる核をめぐる政策に言及し、「中国の核政策には高度な安定性と予測可能性がある。軍備競争は行わず、核戦力は国の安全保障に必要な最低レベルを堅持する」と強調しました。

一方、アメリカなどは、中国が予測を上回る速さで核戦力を増強していると警戒しています。

張報道官は、今回発射されたICBMの種類は明らかにしませんでしたが、着弾地点などから、アメリカ本土を射程に収める「東風41」や「東風31AG」ではないかという見方が広がっていて、アメリカなどに対し、核戦力の強化を誇示するねらいがあるとみられます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。