【NQNニューヨーク=川上純平】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前日比15ドル90セント安の4万1606ドル18セント(速報値)で終えた。前日に最高値を付けた後で、主力株には利益確定売りが出た。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和が景気を支えるとの期待は根強く、ダウ平均は上昇する場面もあった。

ダウ平均は16日に最高値を更新した。前日までの4営業日で880ドルあまり上昇し、17日は高値警戒感から主力株に売りが出た。米債券市場では長期金利が上昇し、金利と比べた株式の相対的な割高感が意識されたのも重荷だった。

もっとも、ダウ平均の下値は堅かった。買い優勢となり、上げ幅が200ドルを上回る場面もあった。FRBは17〜18日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決める公算が大きい。利下げ幅が通常の2倍の0.5%になるとの観測は増えており、米景気の浮揚効果を見込んだ買いが入りやすかった。

17日発表の8月の米小売売上高は前月比0.1%増と、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(0.2%減)を上回った。市場では、米経済の大半を占める個人消費が底堅さを保っていると受け止められた。

個別ではインテルの上昇が目立った。半導体の受託生産(ファウンドリー)事業の分社化など経営再建策を示し、好感された。ダウやアメリカン・エキスプレスも買われた。半面、ウォルマートやベライゾン・コミュニケーションズ、ユナイテッドヘルス・グループは下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前日比35.934ポイント高の1万7628.061(速報値)で終えた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。