【NQNニューヨーク=矢内純一】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸して始まった。午前9時35分現在は前日比116ドル37セント高の4万1738ドル45セントで推移し、前日に付けた最高値(4万1622ドル)を上回っている。米連邦準備理事会(FRB)が大幅な利下げを決めるとの観測が根強く、主力株を中心に買いが続いている。
FRBは17〜18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決める公算が大きい。利下げ幅を巡っては、通常の倍にあたる0.5%とみる市場参加者が増えている。FRBが速いペースで利下げを進めれば、米景気を下支えする効果が高まるとして、株式市場では先回りした買いが続いている。
17日朝発表の8月の米小売売上高は前月比0.1%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.2%減)に反し、プラスとなった。7月分も上方修正された。8月の鉱工業生産も前月比0.8%増と市場予想を上回った。いずれも米経済の底堅さを示していると受け止められた。
ダウ平均の構成銘柄では、インテルが高い。半導体の受託生産(ファウンドリー)事業の分社や投資計画の見直しなどのリストラ策を16日夕に発表し、好感した買いが入っている。増配と自社株買いによる株主還元策を発表したマイクロソフトも上昇している。キャタピラーやアマゾン・ドット・コム、ホーム・デポにも買いが入っている。一方、ユナイテッドヘルス・グループやアムジェンといったディフェンシブ株の一部に売りが出ている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。
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