イランのペゼシュキアン大統領は16日、7月の就任後初めての記者会見に臨んだ。米欧との交渉を通じた制裁解除に意欲を示してきた同氏は、「我々は米国に敵対的ではない」と述べ、米国との対話に前向きな姿勢を示した。ロイター通信が報じた。

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 同通信によると、ペゼシュキアン氏は首都テヘランで開いた会見で米側に対し、「中身の伴った善意を見せ、我々への敵対姿勢をやめるべきだ」と要求。イランを敵視してきた米国の政策変更が両国の対話に必要との考えを示したうえで、「我々は米国とも兄弟だ」とも付け加えた。

 イランは今月、ウクライナ侵攻中のロシアに弾道ミサイルを提供したとして米国などから新たな制裁を科されており、米欧ではイランのミサイル開発の進展が改めて懸念材料になっている。

 ペゼシュキアン氏は会見で、「もし我々がミサイルを持っていなかったら、彼ら(イスラエル)は(パレスチナ自治区)ガザのように、いつでも好きなときに我々を爆撃するだろう」と主張。ミサイルはイランにとって抑止力であり、技術開発を止める考えはないことを強調した。

 イスラエルでは15日、イエメンの親イラン組織フーシが発射したミサイルが商都テルアビブ近郊に飛来し、避難する際に9人が負傷した。フーシは極超音速ミサイルを使ったと主張。イラン政府系タスニム通信は5月、同国がフーシに別のミサイルの製造技術を提供したと報じている。

 ペゼシュキアン氏は会見で、フーシに極超音速ミサイルを提供したかどうかについて「我々はイエメン(フーシ)に提供するようなミサイルは持っていない」と否定した。

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