ロシア軍が使用している兵器などを科学的に分析しているウクライナ軍の研究機関が、このほど海外メディアで初めてNHKの取材に応じました。
この中で、8月2日に首都キーウ近郊に落ちたミサイルの破片を回収して分析した結果、「KN23」と呼ばれる北朝鮮製の短距離弾道ミサイルと結論づけたと説明しました。
研究機関は、回収したミサイルのエンジンやタンクの部品20点以上からミサイルの性能などを分析しているということで、中には、日本製の部品も使われていたと見ています。
この機関の幹部は、ロシア軍はこれまでにキーウ周辺や東部ハルキウ州など人口が集中しているエリアに向けて北朝鮮製のミサイルを発射していると指摘し、「軍の施設に対して使用されたことを確認していない。特に市民に恐怖を与えるための武器だ」と述べ、ウクライナ国民の士気をくじくため主に民間施設への攻撃に北朝鮮製のミサイルが使われているという見方を示しました。
一方、この幹部は「北朝鮮が独自の発射台を提供したという情報がある」と述べ、北朝鮮はミサイルだけでなく専用の発射台もロシアに提供していると明らかにしました。
そして、北朝鮮の関係者がロシア国内で発射に立ち会ってデータを集めミサイルの改良に利用している可能性に触れ、日本を含めた北東アジアの安全保障にも影響する問題だと警鐘をならしました。
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