イスラエルのネタニヤフ首相は2日の記者会見で、パレスチナ自治区ガザとエジプトの緩衝地帯にイスラエル軍を駐留させ続ける考えを示しました。ガザの戦闘をめぐって前日に大規模な抗議デモが起きたにもかかわらず強硬姿勢を崩さない同氏に対し、国内外で圧力が強まっています。

 イスラエル軍の撤退を求めるイスラム組織ハマスはSNS投稿で、「ネタニヤフが軍事的圧力での捕虜解放にこだわることは、彼らがひつぎに入って家族のもとに戻ることを意味する」と反発しました。

 停戦が実現しない中、ガザでの人道被害は拡大し続けています。英国外務省は2日、イスラエルに対する武器輸出の一部を一時停止すると発表しました。ガザで国際人道法に反する形で使われる「明白なリスク」があると判断したといいます。

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■■■2024年9月4日(日本時間)の動き■■■

米司法省、シンワル氏ら6人を刑事訴追 テロ行為や米国人殺害の共謀で

 米司法省は3日、イスラム組織ハマスによる昨年10月7日のイスラエル襲撃に関連し、最高幹部のシンワル政治局長ら6人を、テロ行為支援の共謀や米国人殺害の共謀などの罪で刑事訴追すると発表した。襲撃では米国人40人以上を含む1200人近くが殺害され、200人以上が誘拐され、性的暴力もあったと指摘している。

 司法省は6人について、いずれもイスラエル襲撃を含むテロ行為を長年、指揮、監督、支援してきたと主張。このうち、7月末に訪問先のテヘランで殺害されたハニヤ前政治局長を含む3人は既に死亡しているという。同省は、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラやイランについても、物質的な支援や訓練の提供を通じてハマスを支え、米国やイスラエルを衰弱させてきたと糾弾している。

 シンワル氏はパレスチナ自治区ガザの地下に潜伏しているとみられる。今回の訴追は米国の法律でハマスを追及する象徴的な意味合いをもつに過ぎないという見方もある一方、AP通信によると、生存している3人のうち少なくとも1人は、米ニューヨークに移送される見通しだという。

 ガーランド司法長官は声明で「今回の訴追はハマスの活動のあらゆる側面を標的にする努力の一部に過ぎない」と述べ、さらなる訴追にも意欲を示した。

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