バイデン大統領はイスラエルに対し、ガザ・エジプト境界の一部から軍を撤収させるよう求めた=AP

【エルサレム=共同】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、米ニュースサイト、アクシオスは23日、バイデン米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と21日に電話会談した際、ガザ・エジプト境界の一部からイスラエル軍を撤収させるよう求めたと報じた。ネタニヤフ氏が要求の一部を受け入れたため、米国は境界での他部隊の駐留継続を容認する方針だという。

境界でのイスラエル軍駐留は停戦交渉で争点になっている。ネタニヤフ氏は譲歩を示すことで、ガザから完全な軍撤収を求めるイスラム組織ハマスに圧力をかけた。だが交渉仲介国のエジプトは境界での軍駐留継続に反対しており、交渉の先行きは見通せない。

バイデン氏は23日、エジプトのシシ大統領、別の仲介国カタールのタミム首長とそれぞれ電話会談し、停戦や人質解放が緊急の課題だとして実現への方策を話し合った。

米国はカタールで今月再開した交渉で、イスラエルとハマスの隔たりを埋めるとして新たな提案を示したが、ハマスが反発していた。

イスラエル代表団は22日、カイロで開かれたエジプト高官らとの協議に、軍のガザ展開規模を縮小する計画を持参したとされる。カービー米大統領補佐官は、協議は「建設的で、前進している」と強調した。

25日にはイスラエル代表団や米中央情報局(CIA)のバーンズ長官、カタールのムハンマド首相兼外相がカイロに集まり、協議する見通し。

イスラエル軍は23日もガザ各地への攻撃を続け、パレスチナ通信によると多数の死傷者が出た。戦闘開始後のガザ側死者は4万人以上。

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