ウクライナでは、ロシア軍が東部ドネツク州で攻勢を強めているとみられ、ロイター通信によりますと、3日、ドネツク州の交通の要衝、ポクロウシクに迫るロシア軍が住宅街を攻撃し、少なくとも1人が死亡し、2人がけがをしました。

こうした中、首都キーウでは3日、兵士の妻や子どもなどおよそ50人が集まり、兵士は長期にわたる戦闘で疲弊しているとして早期に帰還させるよう求めるデモを行いました。

参加者は、多くの買い物客などでにぎわう大通りの一角に並んで立ち「疲れた兵士では戦争に負ける」とか「兵士は奴隷ではない」などと書かれたプラカードを掲げ、政府に対応を求めていました。

夫が兵士だという30代の女性は「私の子どもは2歳だが、夫は45日しか子どもと過ごしていない。夫は子どもに会うことも市民生活を感じる暇すらない。兵役が片道切符になっている。あってはならないことだ」と話していました。

ウクライナでは兵員不足から兵士の交代や補充が進まず、ウクライナ政府はことし5月に軍への動員を厳格化するための改正法を施行させたほか、刑務所に服役する受刑者の一部を入隊させる措置も始めました。

ただ、兵役の長期化が解消される見通しは立っておらず、兵士の家族たちの抗議の声が強まっています。

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