パキスタンのカーン元首相=AP

【イスラマバード=共同】パキスタンの裁判所は13日、イスラム法が定めた再婚禁止期間に違反して現在の妻と結婚した罪に問われたカーン元首相と妻に対する二審判決で、逆転無罪とした。地元メディアが報じた。

カーン氏には6月にも別事件で逆転無罪判決が出ており釈放が焦点となっていたが、捜査当局は13日、新たな容疑で同氏を逮捕した。

一審は2人にそれぞれ禁錮7年、罰金50万パキスタンルピー(約28万円)を言い渡していた。

カーン氏はパキスタンの国民的スポーツ、クリケットの元スター選手で、野党パキスタン正義運動(PTI)を設立、支持は厚い。無罪判決が相次ぎ、支持者がデモに訴えるなどすれば政情に影響が出る可能性もある。

カーン氏は昨年8月、首相在任中に外国首脳らから受け取った高額な寄贈品を売却しながら政府へ虚偽申告をした汚職を巡る罪で有罪判決を受けて以降、拘束されている。

再婚禁止期間を巡る事件の一審判決は今年2月、下院選直前に言い渡された。1月にも別事件で有罪判決が出たため、刑事責任追及はカーン氏と対立する軍による弾圧との見方もある。

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