【NQNニューヨーク=矢内純一】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比32ドル62セント高の3万9364ドル47セントで推移している。同日発表の米雇用関連指標を受け、米長期金利が低下した。株式の相対的な割高感が薄れ、株式相場を支えている。半面、4日の独立記念日の祝日を前に積極的な売買を手控える雰囲気がある。
3日発表の6月のADP全米雇用リポートでは、非農業部門の雇用者数が前月に比べ15万人増えた。増加幅はダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(16万人)を下回った。週間の米新規失業保険申請件数は23万8000件と市場予想(23万3000件)以上だった。労働需給が緩和する方向にあることを示し、同日朝の米債券市場では長期金利が前日終値(4.43%)を下回って推移。株式相場を支えている。
半面、ダウ平均の上値は重く、小幅な下落に転じる場面がある。前日に多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が2週間ぶりに最高値を更新し、終値で初めて5500台に乗せた。主力株の一部には持ち高調整や利益確定の売りが出やすい。
3日の米株式市場は午後1時までの短縮取引となる。同日午後には6月11〜12日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表があるほか、5日には6月の米雇用統計が発表される。内容を見極めたい市場参加者が多く、持ち高を一方向に傾ける動きは限られている。
ダウ平均の構成銘柄では、セールスフォース、マクドナルド、ホーム・デポが高い。一方、ボーイングとナイキが下げている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。アナリストが目標株価を引き上げたテスラは上昇している。
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