中国の国営メディアによりますと、李尚福(り・しょうふく)前国防相と魏鳳和(ぎ・ほうわ)元国防相の2人は、それぞれ去年8月と9月から共産党の規律に違反した疑いで、相次いで調査を受けていたということです。

その結果、地位を利用して巨額の賄賂を受け取るなど汚職を行っていたことが明らかになったとして、共産党は27日に2人の党籍のはく奪を決めました。

国防相経験者2人が同時に処分されるのは異例の事態で、2人は軍事検察院で起訴される見通しです。

共産党は、2人について「国防と軍の建設に多大な損害を与えた」としていますが、詳しい内容は明らかにされていません。

中国軍を巡っては、去年12月に「ロケット軍」トップの元司令官など高官9人や国有の軍需企業のトップが一斉に役職を解かれていて、欧米や香港の一部メディアは「ロケット軍」をめぐる大規模な汚職の可能性を伝えていました。

習近平国家主席は、先週開かれた軍の会議で徹底した汚職の取り締まりを継続する姿勢を強調していて、相次ぐ不祥事に神経をとがらせるとともに、軍の引き締めを図っているものとみられます。

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