【NQNニューヨーク=横内理恵】11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時35分現在は前日比279ドル87セント安の3万8588ドル17セントで推移している。12日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたい市場参加者が多い。一部の主要株価指数は前日に過去最高値を更新した後で主力株には利益確定の売りが先行。ダウ平均の下げ幅は400ドルを超える場面がある。
5月の米CPIはインフレ鈍化が続いていることを示すのかに注目が集まる。12日午後に結果公表があるFOMCでは政策金利を据え置く公算が大きい一方、併せて公表する参加者の政策金利見通しで年内の利下げ予想回数が従来の3回から減ると予想されている。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がFOMC後の記者会見で示す政策スタンスや景気認識にも市場の関心が高い。
前日には多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数とハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が最高値を更新した。CPIやFOMCの内容によっては、利下げ時期をめぐる不透明感が一段と高まる可能性があり、景気敏感株などを中心に持ち高調整の売りが優勢になっている。
ダウ平均ではJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス、アメリカン・エキスプレスなどが安い。一方、アップルは上昇している。
ナスダック指数は一進一退で始まった。テスラが下落している。10日から株式分割後の株価での取引となったエヌビディアはもみ合っている。
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