安保理は米国提案の決議を採決した(ニューヨークの国連本部)

【ニューヨーク=佐藤璃子】国連安全保障理事会は10日、イスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦に向けた工程表の支持を各国に呼びかけ、双方に履行を求める新たな停戦案を採択した。米国が提案し、14カ国が賛成票を投じた。ロシアは棄権した。

米国が提出した新停戦案は、5月31日にバイデン大統領が明らかにした、パレスチナ自治区ガザでの武力衝突を止めるための3段階の工程表が柱となっている。

第1段階はガザの人口密集地からのイスラエル軍撤退を含む6週間の停戦に入る。米国人を含む一部人質も解放する。第2段階はハマスによるすべての人質解放とイスラエル軍の全面撤退を進める。第3段階でガザの復興計画に移る。

今回安保理が採択した決議は「イスラエルが受け入れた新たな計画を歓迎し、ハマスにも受け入れるよう求め、両当事者に対して遅滞なく無条件で完全に履行するよう促す」としている。

交渉に6週間以上かかる場合でも、交渉が続く限り停戦は継続されるとも強調した。理事国15カ国のうち、日本を含む14カ国は賛成に回った。ロシアのみが、投票を棄権した。

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