ロシア外務省は10日、オーストリア放送協会(ORF)の記者に対する記者登録を抹消し、速やかに出国するよう通告したと発表した。記者登録は、ロシアでの取材やビザ取得に不可欠で、オーストリア当局が、ロシア国営タス通信の記者を国外追放したことへの対抗措置だとしている。

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 発表によると、タス通信記者は4月30日、オーストリア当局により記者登録を取り消され、2週間以内の出国を求められた。ロシア側は抗議したが決定は覆らず、記者は6月7日に出国したという。国外追放になった理由は説明されなかったという。

 ロシア外務省は、オーストリア側がロシアメディアへの差別的な対応を続ければ、ロシアで活動するオーストリアメディアに同様の厳しい対応をすると警告。一方で、タス通信の活動が本格的に再開すれば、オーストリア放送協会の新たな記者の記者登録を検討するとしている。

 欧米ではウクライナ侵攻後、ロシアメディアがプーチン政権のプロパガンダを広めているとの警戒感が強まり、欧州連合(EU)がロシア国営メディア「スプートニク」への接続などを禁止する措置を導入している。

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