記者会見に登壇したNEXCO西日本の芝村善治社長(25日、大阪市北区)

高速道路3社(NEXCO東日本、中日本、西日本)は25日、深夜割引料金の対象時間を改定する時期を、当初予定していた2024年度末から25年7月ごろに延期すると発表した。走行距離を算出するためのシステム整備が、当初想定から遅れているためとした。

深夜割引料金の対象時間を従来の午前0〜4時から午後10時〜翌5時に拡大する一方、設定時間外の走行分は除外する。適用距離を伸ばすための長時間運転や、割引待ちの車両滞留を抑止する目的としている。自動料金収受システム(ETC)で通常料金を一旦徴収した後、割引分をETCマイレージなどで後日還元するかたちになる。還元を受け取るために、マイレージサービスの事前登録が必要になる。

実施に向けて、走行情報をETC通信に用いるアンテナから収集し、割引時間を算出するシステムの構築を各社で進める。道路上のアンテナ設置はおおむね24年内に終わる一方で、システムを構築する複数メーカー間でデータ調整などに時間を要している。サーバーの入札不調で契約が遅れたこともあり、工程が2〜3カ月遅れた。

NEXCO西日本の芝村善治社長は25日の記者会見で「サーバーの試験調整をへて万全の態勢でスタートさせる必要がある。更に遅れることがないよう努めたい」とした。

3社は同日、見直し後の割引料金をシミュレーション出来るサービスを、各社の料金・ルート検索サイトで始めたと発表した。

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