静岡県がまとめた11月の静岡空港(牧之原市)の搭乗者数は前年同月比39%増の5万8668人だった。前年に運航していなかった全日本空輸(ANA)の沖縄・札幌便の純増があったほか、上海線の復調が寄与した。新型コロナウイルス禍前は下回ったが、年末年始の予約状況が好調だ。さらなる回復へイベント実施などで機運を高める。

国内線の搭乗者数は4万437人で搭乗率は69%。フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)の福岡線や鹿児島線が11月として過去最高の搭乗率になった。国際線は72%増の1万8231人で搭乗率は81%。好調が続くソウル線に加え、上海線の搭乗率が7割近くになった。中国からのインバウンド(訪日外国人)需要が支える。コロナ禍前比だと国内・国際合計で15%減の水準。

今年の年末年始は最大9連休になる日並びで、遠方に旅行する人が多い。航空会社への聞き取りで県がまとめた静岡空港発着の予約状況を見ると、国内線は「残りわずか」か「満席」が目立ち、特に12月内は静岡を出る便が好調だ。国際線はソウル線に予約が集中する。

12月には台湾とのチャーター便や初となる香港線定期便就航もある。開港からの累計利用者数も年末に800万人突破を見据える。県では空港運営会社と組んで関連イベントを仕掛ける予定だ。

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