Jフロントの3〜11月期の免税売上高は通期の過去最高額をすでに超えた(大阪市の大丸心斎橋店㊨と心斎橋パルコ)

J・フロントリテイリングが25日発表した2024年3〜11月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比71%増の370億円だった。同期間の最高益を7年ぶりに更新した。大丸松坂屋百貨店などでインバウンド(訪日外国人)需要が好調だった。

3〜11月期純利益は25年2月期通期予想の365億円を上回ったが、業績予想は変えなかった。24年12月〜25年2月期に構造改革費用や自社カードの発行経費などの計上を見込んでいるという。

3〜11月期は売上高にあたる売上収益が10%増の3159億円だった。百貨店事業では店頭の売上高を示す総額売上高が11%増の5901億円だった。博多大丸を含む免税売上高は96%増の909億円と、年間ベースで過去最高だった24年2月期通期(720億円)を上回った。大口顧客に個別に対応する外商での購買も活発だった。

商品別では高額品の売り上げが伸びた。時計や化粧品、貴金属などの「雑貨」が18%増、高級ブランド品を含む「衣料品」が13%増だった。物価高の影響で「食料品」は1%増にとどまった。

商業ビル「パルコ」のSC事業は総額売上高が14%増の2454億円だった。免税売上高は91%増の332億円に拡大した。日本のキャラクター雑貨店が訪日客に支持された。

本業のもうけを示す事業利益は46%増の448億円だった。賃上げに伴い人件費が増えたほか松坂屋名古屋店の修繕費など販売管理費も膨らんだが、増収効果で補った。

25年2月期通期は売上収益が前期比7%増の4370億円、純利益は22%増の365億円を見込む。

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