「セミコン・ジャパン」で講演する東京エレクトロンの河合利樹社長(13日、東京都江東区)

東京エレクトロンの河合利樹社長は13日、「社会のデジタル化や脱炭素化に向けて、半導体の果たす役割は大きい」と述べ、半導体の技術革新を通して社会に貢献していくと強調した。また「半導体は今後、次々と技術革新が起こるエキサイティングな業界だ」と話し、技術革新や人材の育成に注力していく考えも示した。

同日、東京ビッグサイト(東京・江東)で開催中の半導体の国際展示会「セミコン・ジャパン」で講演した。東京エレクトロンは2029年3月期までの5年間で総額1.5兆円以上の研究開発費を投入する計画だ。人材面でも5年間で1万人以上を採用する。

同社が手掛ける半導体製造装置の市場が急速に拡大する。河合社長は「ただ膨張するのではなく、成長していかなければならない」と訴えた。また「社員のワークライフバランスを確保するためにも人海戦術ではなく、製造現場にデジタルトランスフォーメーション(DX)を取り入れていくことが必要だ」と語った。

例として製造業の生産現場を仮想空間上で再現する「デジタルツイン」や、人工知能(AI)で新素材を探索する「マテリアルインフォマティクス」などを挙げ、今後生産現場に導入していくとした。

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