記者会見するキリンHDの佐藤愛氏と力の源カンパニーの冨田英信執行役員(右)=3日、東京都港区

キリンホールディングス(HD)は3日、豚骨ラーメン店「一風堂」を展開する力の源カンパニーと塩分が3割減のメニューを開発したと発表した。キリンHDが開発した電流を流して食べ物の塩味を増幅するスプーンを使う。販売価格は1000円で、4日間限定のイベントとして600食用意する。

提供するのは一風堂定番メニューの「白丸元味」から塩分を減らした「減塩白丸元味」。食用の際、レンゲの代わりにキリンHDの「エレキソルト スプーン」を使う。人体に影響のない微弱な電流を流し、食品や唾液に含まれるナトリウムイオンを舌にある味覚の受容体に集め、塩味を強く感じられるようにする。

ラーメンは塩分を減らした一方、うまみ成分を調整して「うま味やコクを感じやすくした」(力の源カンパニーの冨田英信執行役員)という。「一風堂 浜松町スタンド」店で13日、14日、21日、22日に販売する。4日間ともに15時から18時まで提供し、専用サイトからあらかじめ予約する必要がある。

ラーメンはキリンHDが開発した専用スプーン(写真右側)を使って食べる

エレキソルトが飲食店とコラボするのは初めて。同商品は5月に発売され、24年は2600台の販売実績が見込まれる。25年以降は3年間で累計10万台以上を目指す方針で、「一般消費者のほかに、企業や自治体などにも広げていく」(キリンHDヘルスサイエンス事業部の佐藤愛氏)と話す。

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