水産加工業の北三陸ファクトリー(岩手県洋野町)は27日、ウニの陸上養殖に関して漁業者向け説明会を洋野町で開いた。2025年6月めどに陸上養殖施設の1棟目を町内に建設、26年度に通年での養殖に取り組み、27年度に欧州などへの輸出を目指す計画を明らかにした。
同社はこのほど農林水産省の中小企業イノベーション創出推進事業に採択され、1次産品・食品輸出を加速するというテーマで9.2億円(24〜27年度総額)の助成を得た。下苧坪之典社長は「日本全体の漁業のために実証実験の場として洋野町を選んだ」と述べた。
町の主産業であるウニの水揚げが24年は前年比で急減しているという。ワークショップでは参加者から「ウニの餌になる海藻が足りない」「漁獲される水産物の季節が入り乱れてきた」といった厳しい現状を訴える声が相次いだ。
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