日立製作所は15日、中長期の電力需要を予測できるサービスを開発したと発表した。過去の電力需要や市場価格、天候などをもとに国や地域ごとの需給見通しを精度高く算出する。電力会社や発電事業者、投資家らによる再生可能エネルギー関連投資の収支予測などに役立つという。
新サービス「ノストラダムスAI」の提供を世界で始めた。クラウドサービスとして予測システムを活用でき、日立の既存の発電管理システムなどとのデータ連携も可能となる。
日立は送配電網の世界大手。スマートメーターによって地域や季節、時間帯に応じた電力の需給データを蓄積し続けており、30年間のデータをもとに予測を算出する。膨大なデータをもとに独自の人工知能(AI)が電力需給の将来見通しを算出する仕組みだ。
日立は変圧器や開閉装置といった送配電網を支える機器類を提供するとともに、デジタル技術を使った保守・運用サービスで送配電網事業の収益率を高めている。電力需給データをもとに将来予測データを提供するという新たなビジネスを開始し、さらなる収益向上を目指す。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。