「ヤクルト1000」シリーズの販売が伸び悩む

ヤクルト本社は12日、2025年3月期の連結純利益が前期比2%増の520億円になる見通しだと発表した。従来予想から35億円引き下げた。消費者の節約志向が進み、国内で高単価の乳酸菌飲料「ヤクルト1000」シリーズの販売の伸びが想定を下回る。中国やインドネシアでの販売も伸び悩む。

売上高は2%増の5120億円と従来予想を215億円下回る。営業利益は3%減の615億円と70億円下方修正し、一転減益となる。国内の飲料・食品の営業利益は17%減の413億円を見込む。「ヤクルト1000」シリーズの1日あたりの販売本数は前期比2%増の325万本と見通しを引き下げた。販売数量の伸び悩みで原価率が悪化する。

中国での販売回復が遅れている。メキシコや米国で値上げ後も販売が増えるが、補えない。

営業利益は事前の市場予想の平均(QUICKコンセンサス、648億円)を5%下回った。取引時間中の下方修正を受け、12日の株価は一時、前日比9%安の2927円まで下落した。終値は9%安い2941.5円だった。

同日発表した24年4〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比1%増の2550億円、純利益が5%増の274億円だった。国内外で乳酸菌飲料の販売が減ったが、投資有価証券の売却益などで純利益は増益を確保した。

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