ビジネスEXPOで講演したラピダスの小池社長(7日、札幌市)

ラピダスの小池淳義社長は7日、札幌市内で講演し、ラピダスの操業による経済効果で北海道の総生産(GDP)は2036年に約26.1兆円になるとの試算を明らかにした。24年(20.9兆円、見込み)に比べて25%増える。一方、ラピダスによる押し上げ効果が見込めない場合は24年比で5%減の19.8兆円になるとした。

同日から開催している展示会「ビジネスEXPO」の基調講演で語った。小池社長は「(ラピダス進出は)1次、3次産業にも必ず大きな効果がある」と強調。ラピダス効果を加味した36年の道内GDP26.1兆円のうち、サービス業が64%(16.6兆円)を占め、24年に比べ14%増えるとの見通しを示した。

小池社長は建設中の工場などについて北海道の鈴木直道知事(右から2人目)や札幌市の秋元克広市長㊨に説明した

小池社長は人口が減少する中でも人工知能(AI)向け半導体などの普及が各産業の生産効率改善につながると説明。効率化によって「今後就業者数が減っても、1人あたりのGDPは上がる」と述べた。

ビジネスEXPOは製造業を中心に独自技術や製品が集まる北海道の大規模商談会。8日まで札幌市内の「アクセスサッポロ」で開催する。

ラピダスの小池社長は7日、北海道大学でも講演し、同大の学生らとのトークセッションに参加した。学生からは「入社にはどのような勉強が必要か」「ラピダスの勝ち筋、将来像はどのようなものか」といった質問があった。小池社長は「異なる世界観や価値観を学ぶことが重要だ」などと応じた。

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