ベルギー企業の真贋判定技術を生かし欧州市場を開拓する

TOPPANホールディングスは30日、高級品向けの流通タグなどを手掛けるベルギーのセリンコを買収したと発表した。同社は高級ブランドのバッグやワイン、化粧品などの真贋(しんがん)判定をデジタル化する技術を持つ。偽造品対策など付加価値の高いパッケージの開発につなげ、欧州市場での事業拡大を狙う。

買収額は非公開。2019年に少額出資していたが、このほど100%子会社化した。

セリンコは12年に創業し、流通管理に使う近距離無線通信(NFC)対応のタグなどを手掛ける。真贋判定以外に所有者管理や消費者エンゲージメント測定などの機能も備えたID管理プラットフォームを提供し、30以上のラグジュアリーブランドと取引がある。

欧州のラグジュアリー市場では電子商取引(EC)やインターネット経由で直接消費者に売るDtoC(ダイレクト・ツー・コンシューマー)の普及が進む一方、偽造品や模倣品、不正流通品などの増加が問題になっており、同社の技術の需要が高まると判断した。

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